頭と手で考える「うつわ」

2019.09.08

頭と手で考える「うつわ」

日頃からモノ作りをしていると感じている。とはいえ最近では全てデジタルだ。しかも1人では作れない。チームがいて、私がいる。仕事ではそれでいい。それでないと仕事にならない。

他のクリエイターと一緒にチームを組んで、議論して、抽象的ものを可視化や言語化していく過程は刺激的だ。

しかし、どこか自分1人の頭と手で形あるものを生み出す経験と時間を求めていた。そんな気持ちもあって、陶芸を始めた。

今でも初めてよかったと思っている。それはどの工程も創造的で工夫や努力が求められる健全な時間を過ごせているから。

陶芸を始めてから約1年経つが、まだ頭の中のVisonと焼きあがった陶器の形や色はかけ離れている。ただ、それが楽しいし、終わった後の熱量を全て出し切って空っぽになる感覚が心地よい。

そして、空っぽの頭に思い浮かべる思いつきが面白かったりする。余計な雑念が入っていない純度の高い思考の塊。それがポッとそこにある。

陶芸も思案も何かを掴めそうな手応えが、また集中力に繋がっていく。