2023年。新しい年になり、今年の挑戦をはじめるまえに思考を整理したい。
わたしの仕事は2〜3ヶ月、新しいクライアントの事業や周辺の環境を理解するためにどっぷり入り込む。ビジネス上の強み・課題を知りながら、文化的な背景を掘り進めるのだ。アプローチはさまざまで、フィールドワーク、デスクリサーチ、書籍など、その期間はいろいろな情報を集中的に取り入れる。
同時に、目の前にいる人、チームの感性を知るために一緒に街を歩いたり、現場を歩く。言葉だけでは、伝わらないライブ感を共有するためだ。場は共感を生む。相手の価値観を理解せずに走り出すことのリスク。コロナの2年間で、痛感した。
市場理解と合わせて大事になるのがクライアントのDNAは何か?を理解すること。マーケティングと違う大きな違いがここにある。定量的な強み・弱みだけではなく、ブランドという抽象度の高いものを捉えるために言葉やビジュアル、色、時には擬人化し定義する。
定義した内容を他の人に説明することで理解度を測れる。説明できなければ、理解の進捗が怪しいとわかるし、視点のギャップも理解しやすい。
そうして、仕事相手のこと理解する時間を設けて、姿を浮き彫りにしていく。最初は情報という素材を集めて、荒くブランドの形を作る。形は調整しながら、本来のDNAを目指しながら独自の強みを探る。
わたしのブランディングは、イノベーションではなく、エディトリアルに近いと思う。本来ある価値を変換し、さらに成長させる仕事。
これからもそのようなブランディングを通して、色々なものに触れていきたい。